今回のテーマは。
” ボトックス注射”
についてお伝えします。
ボトックス注射といえば美容クリニックを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実は歯医者でもボトックスを提供していることをご存じでしょうか?
歯医者で行うボトックス治療は、美容だけでなく、お口の健康を支えるさまざまな効果があります。
本記事では、歯医者で行うボトックス治療について詳しく解説します。
ボトックス注射とは?
ボトックスとは、ボツリヌス菌から抽出されたタンパク質を用いた治療法です。
この成分は筋肉の過剰な収縮を抑える働きがあり、美容分野ではシワ取りやフェイスラインの改善に利用されています。
歯科では、特定の症状の緩和や顎関節の負担軽減などに応用されています。
歯医者で行うボトックス注射の効果
歯医者でのボトックス治療には以下のような目的があります。
①歯ぎしりや食いしばりの緩和
過度な噛み締めや歯ぎしりは、顎関節症や歯の摩耗、頭痛の原因となることがあります。ボトックスを顎の筋肉(咬筋)に注射することで、筋肉の緊張を和らげ、これらの症状を軽減します。
②顎関節症の改善
顎の痛みや開閉口時の不快感を訴える方に対し、ボトックスは筋肉の動きを抑え、顎関節への負担を減らす効果が期待できます。
③美容効果
歯科医院での治療と並行して、筋肉の動きの低下により小顔効果による美容要素も期待できます。
安全性と注意点
歯科医師は、口腔や顎の構造に関する専門的な知識を持っています。
そのため、ボトックスを適切に使用し、患者の症状や希望に合わせた治療を行うことが可能です。
しかし、治療を受ける際には以下の点に注意が必要です。
副作用
注射部位の腫れや内出血が一時的に生じる場合があります。
効果の持続期間
一般的に3〜6か月程度です。継続的な治療が必要です。
禁忌事項
妊娠中や授乳中の方、ボツリヌス毒素アレルギーのある方は治療を受けられない場合があります。
ボトックス注射の費用
費用は注射する部位や回数によって異なりますが、2〜5万円が相場です。
美容目的の場合は追加料金がかかることがありまます。
当院では、35000円+税となります。
ボトックスがおすすめの方は?
①歯ぎしりや食いしばりが強い方
・夜間や日中に歯ぎしりや食いしばりをする習慣があり、歯の摩耗や顎の疲れを感じている人。
②顎関節症で悩んでいる方
・顎の痛み、開閉口時の音(クリック音)、顎の動きの制限に悩んでいる人。
・筋肉の緊張が主な原因と診断された場合。
③既存の治療法に満足していない方
・他の治療法(マウスピースや薬物療法)を試しても効果が感じられない人。
・短期間で症状の改善を目指したい人。
ボトックスが適さない人(要注意)
・妊娠中・授乳中の方。
・ボツリヌス毒素にアレルギーがある方。
・筋肉や神経系の疾患を抱えている方(例:重症筋無力症)。
・慢性的な顎関節症で、筋肉以外の要因(骨の変形など)が原因の場合。
ボトックス注射の施術の流れ
①カウンセリング
症状や希望を詳しく伺い、治療プランを提案。
②施術
注射自体は10〜15分程度で完了します。
ほとんどの場合痛みは軽微です。
③アフターケア
施術後は特別なケアは必要ありませんが、注射部位を強くこすったり、暖めることなどは避けてください。
エビデンスに基づくボトックス注射の効果
歯ぎしり・顎関節症に関するエビデンス
・歯ぎしり(ブラキシズム)に対するボトックスの効果を検証した研究では、ボトックスを咬筋に注射することで、症状の軽減が認められました。
・参考データ
ある臨床試験では、患者の85%が「歯ぎしりや顎の痛みが緩和された」と報告しています(出典:Journal of Oral Rehabilitation, 2020)
顎関節症(TMD)の治療についても、ボトックス注射を行うことで筋肉の緊張が減少し、顎の動きが改善したケースが多数あります。
研究例:3か月後の追跡調査で、70%以上の患者が痛みの緩和を実感しました(Clinical Oral Investigations, 2018)。
ナイトガードとどちらがいいのか??
歯ぎしりや食いしばりの治療には、ナイトガード(マウスピース)とボトックス注射の2つの選択肢があります。それぞれの特長があります。
使い分けのポイント
軽度~中等度の症状
→まずはナイトガードから始めることが一般的
中等度~重度の症状
→ボトックス注射が適しています。
特に、筋肉の緊張が顕著な場合は効果的です。
*追記例:ボトックスとナイトガードの併用も可能
両方を併用することで、ナイトガードで歯の接触を防ぎつつ、ボトックスで筋肉の緊張を抑制するという治療法もあります。
歯科医師と相談しながら、自分に合った方法を見つけるのがおすすめです。
まとめ
歯医者でのボトックス注射は、歯ぎしりや顎関節症の改善、美容効果など、幅広いメリットを提供します。
お口周りの悩みがある方は、一度歯科医院での相談を検討してみてはいかがでしょうか?専門の歯科医師が、あなたに最適な治療法を提案してくれます。
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