今回のテーマは。
” 歯周再生療法”
についてお伝えします。
最新の治療法と費用・注意点を徹底解説!
「歯周病で歯ぐきが下がってしまった…」
「歯を支える骨が減ってグラグラする…」
「歯医者さんで歯周病で抜歯と言われた…」
このようなお悩みをお持ちの方におすすめなのが歯周再生療法です。
従来の歯周病治療は「進行を止める」ことが目的でしたが、歯周再生療法では失われた歯周組織を回復させることが可能です。
本記事では、歯周再生療法の種類・効果・治療の流れ・費用・注意点について詳しく解説します。
■歯周再生療法とは?
歯周再生療法とは、歯周病によって失われた歯ぐきや歯槽骨(歯を支える骨)を回復させる治療法です。
一般的な歯周病治療では、細菌を取り除くことで病気の進行を防ぎますが、すでに失われた歯槽骨や歯ぐきは自然に再生しません。
しかし、歯周再生療法を行うことで、歯を支える組織を再生し、歯の寿命を延ばすことが可能になります。
■歯周再生療法の種類と特徴
歯周再生療法には、主に以下の方法があります。
①エムドゲイン(Emdogain)
概要
• エムドゲインは、ブタの歯胚(歯のもとになる組織)由来のたんぱく質を用いた治療法です。
• 施術部位にエムドゲインゲルを塗布することで、歯の発生過程を再現し、歯周組織の再生を促します。
メリット
✅ 自然な組織の回復が期待できる
✅ 身体への負担が少ない
✅ 侵襲(しんしゅう)が少なく、痛みが少ない
デメリット
❌ 骨が大きく失われた部位では効果が限定的
❌ 保険適用外(自由診療)
費用相場
約10万~15万円(1歯あたり)
当院は¥77,000円
②リグロス
概要
リグロスは、日本国内で保険適用されている唯一の歯周組織再生薬です。
厚生労働省の承認を受け、2017年から歯周病治療に使用されています。
主成分:bFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)
• 組織の細胞を活性化し、歯槽骨や歯根膜の再生を促進する作用があります。
• 手術時に患部へ塗布することで、歯周病で失われた組織の回復を助けることが可能です。
リグロスのメリット
✅ 保険適用が可能
→自己負担が少なく、比較的安価に再生療法を受けられる
✅ 比較的軽度〜中等度の歯周病に対応
→ 歯槽骨が完全に失われていない場合、十分な再生効果が期待できる
✅ 歯の寿命を延ばせる可能性がある
→ 適応症例では歯の保存率が向上する
リグロスのデメリット
❌ 骨吸収の状態によっては効果が限定的
→ 骨が大きく失われている場合は、エムドゲインが適している
❌ 適応できる症例が限られる
→ 歯周ポケットの深さや骨の残存状況によっては使用不可
❌ 再発を防ぐには適切なセルフケアが必要
→ 再生した組織も、歯周病が再発すると再び破壊される可能性がある
❌ 外科処置のみ他院ではできない
→再生療法をやっていない歯医者さんで歯周病治療をやり、別の歯医者でリグロスでの再生療法をしようとしても、保険診療の制限のため再度歯周病治療を一からやらないといけない
リグロスの費用相場(保険適用時)
負担割合 費用目安(1歯あたり)
3割負担 約1万~2万円
※別途、診察費がかかる場合があります。
■歯周再生療法の治療の流れ
① 精密検査・診断
CT・レントゲン撮影や歯周ポケット検査を行い、歯周再生療法の適応を確認します。
② 初期治療(歯周病の基本治療)
歯石除去・歯のクリーニングを行い、細菌を徹底的に除去します。
③ 手術(再生療法の実施)
再生療法の手術を行います。
④ 治癒期間(数ヶ月)
再生を促すため、歯ぐきや骨が回復するまで経過観察を行います。
⑤ メンテナンス(定期検診)
再発防止のため、定期的なクリーニングとチェックを行います。
■歯周再生療法の手術の手順
一般的な手術の流れをわかりやすく説明します。
①麻酔をして切開(歯ぐきを開く)
治療の際は、局所麻酔を行うので痛みはほとんど感じません。
麻酔が効いたら、歯ぐきを切開して歯の根元や骨をしっかり見えるようにします。
②歯の根元をきれいにする
歯周病でダメージを受けた部分には、細菌の汚れ(歯石やプラーク)が付着しています。
これを専用の器具で丁寧に除去し、根の表面を滑らかにします。
③再生材料を入れる
失われた骨や歯ぐきを回復させるためにエムドゲイン、リグロス、骨補填材など再生材料を使用します。
患者さんの状態に応じて、最適な方法を選びます。
④歯ぐきを元に戻して縫合
再生材料を入れたら、歯ぐきを元の位置に戻して糸で縫います。
この後、歯ぐきがしっかり治るまで待つ期間が必要です。
⑤手術後のケア
手術が終わったら、回復を助けるために注意点を守りましょう。
• 強いうがいはしない(傷口が開くのを防ぐため)
• 処方された薬をしっかり飲む(感染予防のため)
• 歯磨きは優しく行う(指示された方法でケアする)
• 1〜2週間後に抜糸(糸を取るために通院が必要)
■歯周再生療法の注意点とリスク
✅ すべての症例で成功するわけではない
→骨の吸収が極端に進んでいる場合、十分な回復が得られないことがあります。
✅ 術後のセルフケアが重要
→治療後も歯周病が再発しないよう、丁寧な歯磨きと定期メンテナンスが必須です。
✅ 喫煙はNG
→喫煙者は治癒が遅れる可能性があり、治療の成功率が下がるため、禁煙を推奨します。
*当院では喫煙者の再生療法は行いません。
✅ 再生した組織の定着に時間がかかる
→組織がしっかりと定着・再生するまでには、数ヶ月〜1年かかることがあります。
✅ 状態により追加処置の必要もある
→状態によっては再度追加処置が必要になることもあります。
■歯周再生療法の費用と保険適用について
○保険適用の有無
• エムドゲイン、骨補填材は基本的に自由診療(自費診療)です。
• リグロス単体では保険適応が可能です。
ただし、リグロス単体ではなく追加材料などが必要な場合には保険診療は適応できなくなります。
■歯周再生療法を受けるべき人は?
✅ 歯周病が進行し、歯がグラついている方
✅ 骨が溶けて、将来歯を失わないようにしたい方
✅ 健康な歯をできるだけ残したい方
歯周病が進行すると、歯を失うリスクが高まります。
「抜歯しかない」と言われる前に、歯周再生療法で歯を守りましょう!
■歯周再生療法のよくある質問(Q&A)
Q1歯周再生療法は痛いですか?
A. 手術中は局所麻酔を使用するため、ほとんど痛みはありません。
術後に腫れや違和感を感じることがありますが、処方された痛み止めを服用すれば問題なく過ごせることがほとんどです。
Q2どのくらいで効果が出ますか?
A. 組織の再生には3〜6ヶ月ほどかかります。
個人差はありますが、定期的なメンテナンスを受けることで、より良い結果が期待できます。
Q3歯周再生療法はどんな人に向いていますか?
A. 以下のような方に適した治療です。
✅ 歯周病で歯を支える骨が減っている方
✅ 歯ぐきが下がって、歯が長く見える方
✅ 歯のぐらつきが気になる方
✅ 抜歯を避けたい方
ただし、重度の歯周病で骨が大きく失われている場合は、別の治療法が必要になることもあるため、歯科医師と相談しましょう。
Q4歯周再生療法の費用はどれくらいですか?
A. 保険適用の有無や使用する材料によって異なります。
• 保険適用の場合→ 3割負担で約1〜2万円
• 自由診療の場合→ 77,700円(使用する再生材料によって変動)
事前に歯科医院で保険適用の可否を確認することをおすすめします。
Q5歯周再生療法の成功率はどのくらいですか?
A. 適切なケアを行えば、成功率は高くなります。(約80%前後)
ただし、喫煙や不十分なセルフケアは、再生した組織の回復を妨げる原因になります。
手術後は、毎日の丁寧な歯磨きと歯科医院での定期検診を続けることが重要です。
■まとめ.歯周再生療法で歯を守ろう!
歯周再生療法は、歯周病で失った組織を回復し、歯を長く残すための治療法です。
ただし、すべてのケースに適応できるわけではなく、早めの相談・治療が重要になります。
当院では、最新の歯周再生療法を提供し、患者さまの大切な歯を守るお手伝いをしています。
「歯を残したい」「歯周病が進行してしまった」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください!
青葉区藤が丘周辺で歯周再生療法が受けられる歯医者を探している方は当院へお気軽にご連絡下さい。
いつも最後まで見ていただきありがとうございます!
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