歯牙移植
歯牙移植
歯牙移植とは、歯がなくなった部分に、ご自分の歯を移植する方法です。お口の中で使われていない歯(親知らずなど)がある場合に、その歯をなくなった部分へ移植することです。歯がなくなった治療(欠損歯への治療)の、1つの選択肢になります。
適応症
歯牙移植は、誰でも出来るというわけではありません。いくつか条件があります。
- 移植する歯があること 移植する歯がなければ、移植することが出来ません。
- 歯の根っこが単純である 歯牙移植の成功に欠かせないのは、組織を傷つけないということが大切です。歯根が複雑だと、歯を抜く時や、移植をする時に組織を傷つけてしまう可能性があるためです。歯根が1本であったり、湾曲していない歯の場合は移植を検討することができます。
- 移植する歯と移植する場所のサイズが合っているか 移植する場所に対して、歯の大きさが合っていることが前提です。大きさが合っていない場合は、移植はすることができません。
歯牙移植をするメリット
- 自分の歯を使えるため、食事の感覚が得やすい
- ブリッジと比べて、健康な歯を削らずに済むため、歯への影響が少ない
- インプラントと比べて、移植歯の矯正治療が可能、外科治療が1~2回で済む
歯牙移植によるデメリット
- 技術的に難しい
- 移植する部分、抜歯する部分の2箇所に外科治療が必要
- 長期的にみると、他の治療の方がいいケースもある
(10年後の生存率:インプラント 90 % 前後、歯牙移植 80 % 前後)
歯牙移植の症例
治療前
治療後
主訴 | 歯が痛く、腫れている |
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治療期間 | 3〜4ヶ月 |
治療費 | ¥110,000(税込) |
治療内容 | 右下奥歯が割れているため抜歯となりました。親知らずが残っていたため、抜歯後に親知らずを抜いた場所へ移植しました。 |
治療のリスク | 上手く生着しない(くっ付かない)ことがあります。 |