セカンドオピニオン
セカンドオピニオンとは
診断や治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に求める「第2の意見」をもらうことです。
歯科治療でのセカンドオピニオンの
重要性
歯科治療は、たとえ同じ症状であっても歯科医院によって診断内容や治療法が異なることがあります。
お悩みの解決や選択肢が増えて結果的に納得のいく治療につながるケースが少なくありません。
患者さんのなかにはセカンドオピニオンを求めることに対して「主治医に失礼だと思われないか」「主治医と気まずくならないか」などマイナスなイメージをもっている方もいます。
しかし、セカンドオピニオンを求めて違う医療機関に行くことは悪いことでは一切ありません。
セカンドオピニオンの適切なタイミングやシチュエーション
- 歯を抜くと言われた
- 歯の神経を抜くと言われた
- 治療した歯が痛い、治らない
- 治療を何度も繰り返す
- 説明がよくわからず、治療が不安
- 歯医者に行くたびにむし歯が見つかる
など不安を感じたり、モヤモヤが残ったりしたときがセカンドオピニオンを求めるベストなタイミングです。
歯科医院選びのポイント
- カウンセリングにしっかり時間をかけてくれる セカンドオピニオンでは、自分の治療に対する考えや希望などを伝えたり歯科医師の意見を聞いたりする時間が必要です。 いくら質の高い検査を行ってもカウンセリングの時間が短ければ、不安や疑問が解消しきれないため、セカンドオピニオンを利用した意味がありません。 カウンセリングに十分な時間を確保してもらえるのかはとても大切です。
- 細かく全体を検査をしてくれる 初めて患者さんが来院した際に、どれくらい時間をかけて、どのような検査・データ収集を行うのかは、その患者さんの治療の方針を決める上でとても重要です。 問診・レントゲン撮影はもちろんのこと歯周基本検査(歯周ポケットの深さを測る、歯の動揺度を測る)や、口腔内写真撮影までもしっかりと行うことが必要です。 丁寧に検査から診察診断し、ご説明をしようとすれば、概ね1時間程度はかかります。何がどう悪く、どういう状況なのか、どのような治療があるのか、丁寧に説明があり、さらにオーダーメイドで専門的な知識と患者さんの希望にそった、最適な治療計画を提案してもらえているかがとても大切です。 また、良い歯医者さんは、痛みを取るなどの応急処置を除き、初診ではいきなり治療をしません。
- 口腔内写真を撮影しているか 口腔内写真(お口の中を写真で撮影すること)をしっかりと行っているかいないかでいい歯医者さんか把握できます。 口腔内写真撮影については、患者さんの治療経過の記録、分かりやすい説明、ご自身の現状の理解など必要不可欠になります。 また、歯科医師が学会などでケースプレゼンテーションを行う際にも必要になります。 この写真撮影をしているちゃんとしている歯医者さんは、真面目で勉強熱心にされている歯医者さんである可能性が高いです。一方で、あまり勉強熱心ではない歯医者さんは、時間短縮のために省略するケースが多々あります。 いい歯医者さん、いい歯科医師で口腔内写真を撮っていない人はいません。
- エビデンス(根拠)に基づく安全な治療を行っているか エビデンスに基づくというのは、「証拠に裏付けられた」や「論拠に基づいた」などの意味でよく用いられます。 ここで言う“証拠”や“論拠”とは、信頼に耐えうるデータを提示する文献のことで、臨床における判断の根拠となすことができるものを指していいます。 歯科医師の個人的な経験や感覚も大切ですが、それよりもエビデンスがある、根拠がある治療をしているのかは、とても大切です。 また、エビデンスベースでお話ししている歯医者さんほど熱心に勉強をしている信頼できる歯医者さんとなります。
- 適切な患者数 一人の歯科医師が1日にみれる患者数は、良い歯医者を選ぶのにとても重要なポイントです。 多くの患者さんを診ることになれば、当然に一人あたりの患者さんにかけられる時間が少なくなります。かけられる時間が少なくなるとその分、色々なところに歪みが生じます。
セカンドオピニオンの
メリット・デメリット
メリット
納得できる治療法が見つかる
可能性がある
適切な歯科医院を選ぶことができれば、視野が広がり選択肢が増え、患者さんのご希望やお悩みを解決し、納得できる治療法が見つかる可能性があります。
疑問が解決し、不安が解消できる
疑問が残ったまま治療をすすめるのは後悔する原因です。とくにむし歯治療などの場合、一度削った歯は元に戻すことはできません。 セカンドオピニオンで疑問が解決できて不安が解消されたという声は少なくないため、後悔したくない方はぜひご利用ください。
同じ診断を他の医師にもされ、
納得することができる
同じ診断をされたとしても、2〜3人に同じ診断をされることで、納得することができ不安などが少しでもなくなることが出来ます。
自分に合う医師、歯医者さんに
出会える
どんなにいい治療をしていても、医師や歯医者さんの雰囲気が自分に合う合わないは必ずあります。 歯医者は、治療が終わって痛みがなくなったら通院しなくていいわけではありません。 治療後も定期検診で予防をすることが大切です。 ですので、長く通われる場所になるため、自分に合う医師や場所に出会うこともできます。
デメリット
費用がかかってしまう
初めて訪れる歯科医院で診てもらうことになるため、再度検査代などが必要になります。
同じ診断になり、時間が無駄になってしまう
かならずしも別の診断がされるわけではありません。主治医の診断と同じ結果になる場合もあります。
セカンドオピニオンの注意点
セカンドオピニオンは、いろんな医師の意見を聞いて、自分に合う治療を見つけるためのものです。 自分の意見に賛成してくれる歯医者を探すためではありません。
セカンドオピニオンを求める際に意識するべきポイント
ご自身が思っているお悩みや不安や希望などをしっかり伝えることです。
遠慮してしまい自分の意見がうまく言えず、希望に沿わないまたはお悩みや不安を解消出来ない場合もあります。
また、疑問や不安が残るならその場でしっかり質問し、不明な点を残さないように進めることがセカンドオピニオンで意識すべきポイントです。
当院で
多いセカンドオピニオン事例
当院では、不安を解消し納得いただける治療を求めセカンドオピニオンで来てくださる患者さんがとても多くいらしています。
-
特に
- 「抜歯」と診断された
- 「神経を取る」と診断された
- 治療しても痛みが消えない
このような上記の事例がとても多いです。
ご来院いただく皆様に、「あの時に相談をしに来て、本当に良かった!」と言っていただけるよう毎日診療を行っています。
当院の特徴
当院では可能な限り、歯を保存できるまたは神経を残せる条件であれば患者さんに十分説明を行い、歯の寿命が他の歯に比べて短い可能性があることなどをご理解とご納得をいただいてから治療を進めるようインフォームドコンセント(説明と同意)を大切にしております。
治療は患者さんのご希望のみを尊重しすぎてもいけませんし、歯科医師側の意見の押し売りでもいけないと思います。現在の状況、これから起こり得るであろう予後、それらに対しエビデンスのある治療方針をいくつかご提示し、患者さんと歯科医師とで意見を擦り合わせ納得いく形で治療をすすめていくことがお互いにとってより良い関係を築けるかと思っております。
疑問点や気になることなどなんでもご相談ください。
よくある質問
セカンドオピニオンは複数行っても
いいか?
複数の歯医者さんに行ってもいいですが、それだけ時間や費用がかかることだけは理解しておきましょう。 また、複数の意見があるとその分迷うことも多くなります。 複数の歯医者さんに相談へ行き、多くの意見をもらうのは悪いことではありませんが、無駄足になってしまう可能性もあることも念頭においておきましょう。
どうやってお願いするのか?
ネットからセカンドオピニオンにてご予約または、電話にてセカンドオピニオンということをお伝えいただければ大丈夫ですので、ご安心してご相談ください。
必要なものは?
前医での治療経過などの資料をもらえれば、診査診断の追加資料となりますので、お待ちください。 ないとセカンドオピニオンが出来ない訳ではないので、ご安心ください。
費用はどのくらいかかるのか?
おおよそ3,000〜5,000円が初回費用となります。 歯の状態により、追加検査するなど多少変動はあります。
かかりつけ医の機嫌を損ねたり、
今後の通院ができなくなるのでは?
担当医の機嫌より大切なことは、ご自分の身体です。大切な歯を守りたいなど別の医師に情報を得たいという気持ちは当たり前のことです。患者さんのことを第一に考える医師ならば、必ず理解してくれます。